ニューSRは問題なく500アップに対応!
SRでポピュラーなエンジンチューンといえば500ccへの排気量アップ。かつて存在したSR500のロングストロークのクランクを投入すれば、比較的簡単にSR400を500cc化できるのはSR好きなら周知だろうが、ニューSRにもその手法が通用するのだろうか?
基本設計は同じとはいえ、実際にエンジンを開けてみなければ細かな差異まではわからない。そんな不安と期待の狭間に名乗りを上げたのがSRカスタムの老舗であるAAA。ストリート仕様からレーサーまで様々なチューニングで培ったノウハウで、ニューSRの「500アップ」にチャレンジしてくれたのだ。
まずエンジンを開けてわかったのは、ピストンヘッドにコーティング処理が施してあること、フライホイールがまったくの新型、そしてクラッチスプリングの変更が従来型と大きく異なる点。他にも細かな変更点はあったが、基本的に従来のSRと同様の手法で500cc化することが可能と判断できた。
コレがわかれば作業は早い。あっという間に500用クランクが投入されSRエンジンチューンのファーストステージと言える500アップは完了した・・・と書いてしまうといかにも簡単そうに感じるが、ニューSRはF1化に伴い、配管や電装のハーネスが従来のキャブレターモデルより倍増、エンジンの着脱作業はかなり煩雑だ。AAAの熟練したメカニックだから短時間での作業が可能だった事を特記したい。
そして500アップしたエンジンの実力は、先に記したインプレッションの通り。見事にその可能性を示してくれた。ちなみにこの500アップ、キチンと改造申請を行えばもちろん合法カスタム。AAAではその辺りも抜かりなく対処するので、興味のある方は安心してご相談を! |
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外見は一緒でもチューンドエンジン!

クランクケースやシリンダーヘッドなど、外から見えるパーツはすべてニューSRのままなので、外観からは窺い知ることはできないが、25%も排気量がアップしたエンジン。 |
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ピストンは400ノーマルを使用

ニューSRのピストンはセカンドリングからトップにかけてコーティングが施される。圧縮比も増加するので、今回はノーマルを使用した。 |
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クラッチスプリングはハードな旧400用を選択

ニューSRはレートの低いスプリング(写真右)でクラッチ操作力が軽い。しかしパワーアップを見越して旧400の強力なスプリングを使用。 |
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軽量な500クランク

500ccにアップするには、ストロークの長い(写真のようにクランク軸からコンロッド大端部が離れている)SR500
の純正クランクを使用。400用より軽量なのも特徴だ。 |
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ストロークの短い400クランク

こちらがノーマルの400クランク。クランク軸からコンロッド大端部までの距離が短い。500用よりクランク外径がわずかに大きく、重量もある。。 |
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